『智代アフター 〜It's a Wonderful Life〜』感想

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CLANNADが神げーむだったので、これもやるしないでしょってことで。正直想像以上の神げーむでした。

 

以下ネタバレ。

 

 

まずタイトル画面の音楽が良すぎて始める前に聴いてた。シナリオだけじゃなく音楽も作れる麻枝准すごい。特に今作では「old summer days」がすち。夏の青空が思い浮かぶような爽快感よ。夏にプレイすればよかったかなと少し後悔した。

そして本編スタート。智代の第一声を聞いた時、思わず「誰だお前」と突っ込んでしまった。バリバリ一色ヒカルだった。絵が変わっていたのはパッケージで分かっていたが、声も違うとなるともはや別キャラだろwwって思いながらプレイしてた。

 

序盤はギャグが結構面白かった。鷹文が智代の恥ずかしい姿を見るシーンの天丼すち。

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あとともが智代と朋也に仲直りのちゅーをいっぱいさせるのがやみちゃ的にポイント高かった。終いには河南子の前でべろちゅーするし。いいぞもっとやれ。

 

本編は家族じゃない人が集まって疑似家族になるみたいな話。こういうのいいよね。

鷹文が河南子と再び結ばれるエピソードもいいんだけど、やっぱりともですよ。ともがお母さんと暮らすべきか葛藤する智代が完全にママだった。ともが悲しまないようにっていう気持ちはもちろんだけど、ともと離れたくない気持ちもあったんだろうな。最後泣いてたし。ともに渡す花飾りを作る智代のことを考えるとめちゃくちゃ切ない。

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ここで終わりだったらまあまあいい作品止まりだったんだけど、ここからなんだよなぁこのゲーム。

 

やみちゃはこのゲームのテーマは「人生の宝物」だと思ってる。OPに「人生の宝物を探しに行こう」って言葉があるし。そして智代にとっての「人生の宝物」が朋也との「永遠の愛」なんだと思う。

 

ストーリーの序盤では河南子が否定した「永遠の愛」を智代は肯定していたけど、朋也の記憶がなくなることでそれが揺らぐ。この「永遠の愛」について、朋也が智代への愛情を思い出すというご都合主義でなく、七日間過ごして「再び得る」ことで表していたところが良かった。この「永遠の愛」を結婚することで形にするの感動的すぎる。

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そして物語の節々にあったタイピングが智代のものだったとは……。朋也の死後に智代が振り返る形で物語を描いているとは思わなかった。ここで「人生の宝物」(智代にとっての永遠の愛)を見つけることで困難を乗り越えられるということを、ネットを介して世界中の困難に直面している人々へ伝えようとしたのかなって思った。その困難を乗り越えた先に、副題のIt's a Wonderful Lifeが見えてくる。ただの感動物語じゃなくてテーマが壮大だわ……。

やみちゃがプレイしたのは全年齢版だったんだけど、18禁版とラストが違うらしいね。朋也が死んじゃうっていう悲しいお話だから批判されたのかな。確かに最後は智代と朋也が幸せそうに手をつないでるCGで終わってて朋也生きてる説があるけど、亡くなってると解する方が自然だとやみちゃは思う。ともと智代が別れるシーンで、智代が「どっちが強くなれるか競争しよう」みたいなこと言ってたし、お母さんを亡くしたともと朋也を亡くした智代を対比してるんじゃないかな。

結局智代は「人生の宝物」を見つけて生きていったからそれでいいと思う。

 

最後に神ED。感動も相まってOPより好きになった。朋也たちのその後のCG流すの本当にずるいわ……。とことこ歩くクマさんは智代のことだろうし、まさに人生を表してたムービー。素晴らしい。

 

短いストーリーの中に強烈なメッセージ性がある名作だった。「CLANNADは人生」って誰かが言ってたけど、智アフこそ人生だと思うわ。アフターだと思ってちょっと舐めてたけどプレイして本当に良かった。

 

 

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